エゾシカを求め、忍び猟で雪山を長~い時間慎重に歩いて、
ようやく近くまで気づかれずに接近したのに、なぜか撃った弾が当たらない。
そんな経験一度はありますよね。
私はかなり経験しております。。
過去には単独の忍び猟で雪山を8時間ほど歩いて、運良く鹿の群れに気づかれずに20mほどにまで近づけたのに、何度撃っても外してしまう……なんて事も何度かありました。(自分が未熟なだけですが)
弾が狙った場所にちゃんとあたるように、一通りチェックし直すことにしました。
発砲時の体勢や状況を見直す
①ガク引きしていないか
焦りや緊張で筋肉がこわばると、引き金を強く引きすぎて、標的までの焦点がズレてしまいますので、落ち着いて引き金を引くことが大切です。
近くの樹に隠れるついでに、木に手などを押し当てながら撃つと横にズレないのでおすすめです。※銃身を無理やり当てると逆にズレるかもしれませんので注意
近くに樹がない場合は、過去に紹介しましたこちらのような支えを使うと安定します。
②標的に対して、撃ち下ろしや撃ち上げ時のズレの調節
こちらのブログではこのように記載されておりました。
30度の撃ち下げと、30度の撃ち上げとでは、着弾点は同じ量だけ上に行くわけです。
【物理ヤバイ】撃ち上げ、撃ち下ろし時の着弾点の変化【理解不能】
上に撃っても下に撃ってもスコープで狙った場所より上にずれる。
直感的には不思議ですよね。
計算は複雑なので省略しますが、スコープで覗いた水平な照準線に対して、銃身は僅かに撃ち上げになっているので少しズレるようです。
そこで、スコープを"50mゼロイン調節"している時に、撃ち上げや撃ち下ろしの際どれくらいズレるのか把握しておくことが大切です。
例えば上に30度で50mのところに有る標的を狙うと
50×cos(30度)=43.3
となり、着弾点は43.3mの水平位置の的を撃った場合の着弾点と同じになります。
撃ち上げも撃ち下げも同じ計算式ですが、空気抵抗や重力、風の抵抗、地球の自転など他の複雑な要因は別途計算が必要みたいです。
▼ざっくりした計算式例
・目標までの距離(80m)×目標への角度(cos20°=約0.939)=75.12m
→75.12m地点へ撃つ時と同じ弾道になるということ。
・目標までの距離(50m)×目標への角度(cos35°=約0.819)=40.95m
→40.95m地点へ撃つ時と同じ弾道になるということ。
事前に準備できること
①スコープ のゼロイン調整
忍び猟をしていると、いつの間にかスコープがズレてしまうものです。
ここがズレてしまうと全く当たらなくなります。
まず、スコープがちゃんとゼロイン調整されているか確認しましょう。
(私はコロナが落ち着いた頃に、100mにゼロイン調節予定です)
②標的までの距離を正確に判断できること
スコープを合わせていても、目測を誤ってしまってはターゲットに当たりません。
ポケットに入るレーザー測定器(レーザー距離計)を準備しておくと、目標までの距離を測って確認ができるので、繰り返し測ることで距離感覚が身につきます。
安物は距離測定が正確ではないものもあるので注意が必要です。
※私はメルカリで Nikon COOLSHOT 20 GII を購入しました……!
③銃と弾の弾道計算をしておく
スコープを100mに調節していても、実際の山の中ではきっかり100mに獲物が出てくることはありません。
時には130mと少し遠かったり、20mくらい近くまで忍び寄ることができたりします。
弾がどのように飛ぶのか予め計算しておくと、いざという時に安心して対応できます。
また、先程の「標的に対しての撃ち下ろしや撃ち上げ時のズレの調節」と合わせて確認しておくと、どれくらい上下にズレるかわかるのでおすすめです。
▼無料の弾道計算サイト
弾道計算サイトの使い方
使い方の入力例
計算結果
銃環境
・BROWNING A-BOLT ショットガン
・ハーフライフリング銃身
・口径: 12番径 18.6mm
・重量: 3.37kg
・スコープ:Coyote Special 3-9x40 Matte BDC Predator
・弾:REMINGTON - PREMIER COPPER SOLID SABOT SLUGS 12GA PR12CS